遠心鋳造
鋳造メーカーだからできる高度な遠心鋳造技術
コスト削減やメンテナンス費用削減に寄与します
遠心鋳造とは
About centrifugal casting
遠心鋳造技術は、溶融金属を回転する鋳型に注ぎ込むことによって、遠心力を利用して鋳造品を製造する鋳造方法の一つです。特に高い寸法精度を求められる円筒形の製品や中空部品の製造に適しています。パイプ、ホイール、ブッシュ、ベアリングなどの製造にも利用されています。
遠心鋳造のプロセス
01
鋳型の準備
鋳型(通常は円筒形)を準備し、内部にコーティング材を塗布します。このコーティング材は、鋳型から製品を取り出す際の付着を防ぐ役割を果たします。
02
回転
鋳型を高速で回転させます。回転速度は製品の形状やサイズに応じて調整されます。
03
注湯
溶融金属を回転する鋳型に注ぎます。遠心力によって溶融金属が鋳型の内壁に均等に広がり、冷却・固化します。
04
冷却と取り出し
金属が冷却して固化した後、製品を鋳型から取り出します。
遠心鋳造のメリット
Merit of centrifugal casting
01
高品質な製品
遠心力により溶融金属が均等に分布するため、気泡や不純物が少ない高密度の製品が得られます。
02
寸法精度が高い
高い寸法精度が求められる製品に適しており、精密な部品の製造が可能です。
03
材料効率
必要な量の金属だけを使用するため、材料の無駄が少なく、コスト効率も優れています。
04
効率性
金属が冷却して固化した後、製品を鋳型から取り出します。一度に大量の製品を製造することができるため、コスト効率が高いです。
他工法との比較
遠心鋳造 | 砂型鋳造 | 切削加工 | |
---|---|---|---|
用途 | 円筒形・中空部品 | 複雑形状・大型部品 | 高精度・複雑形状 |
精度 | 高 | 中 | 高 |
表面仕上がり | 良好 | 粗め | 良好 |
材料効率 | 高 | 中 | 低 |
生産速度 | 中 | 低 | 低~中 |
初期投資 | 高 | 低 | 高 |
遠心鋳造は高品質な円筒形部品に適しており、材料効率や生産速度に優れている工法です。
製品の一部分を遠心鋳造品に転換するなど、他工法とも組み合わせることでメリットが生まれる場合もございます。
国内生産だから安心いただける、迅速な対応が可能です
旭電気製鋼の遠心鋳造
自社製品でのご提供
当社では、遠心鋳造工場を立ち上げているため、ハースロールやラジアントチューブをはじめとした炉内部品を自社製として、国内生産しています。素管のみならず、一式対応が可能です。(遠心+砂型+ロスト+部品など)
迅速な対応が可能
砂型鋳鋼品含め、自社鋳造を行っているため、炉のトラブルや各種調整が必要となった際に、迅速な対応が可能です。お客様の納期に関するお悩みに寄り添います。
独自材の使用
お客様の使用環境・条件やご要望に合わせて、JIS規格材以外の独自材質を選定してご提案することが可能です。原因調査を行い、適切な材質選定や仕様変更等の解決策をご提案いたします。長寿命化が図れた事例も多数ございます。
修理、メンテナンスも対応可能
製品の交換ではなく、部分的な修繕や修理による再生についても柔軟に対応いたします。熟練の技術者による最適な対応で、お客様のコスト低減、メンテナンス費用の削減などに寄与いたします。